リーダーのあるべき姿

<佐藤さん>私を含め、大学の卒業生も管理職に就く世代に近付いて来ていると思います。 人口141万人の生活を掌る巨大組織の長として、組織の人間を纏める手法と言うか、コツといったものはあるのでしょうか?会社にも当てはめられる事だと思うのですが、先生はリーダーとして何を心掛け、職員が同じベクトルに向かうよう何を心掛けていらっしゃいますか?

<阿部先生>北陸大学時代に授業では話していないのですが、その後の私の本の中でも書いているように、仕事を一つ仕上げて行く為には理論があると思っています。
まず一つは、リーダーが目標や計画をしっかりと示す事だと思います。我々はこういう方向に進むのだ、こういう事をやるのだという事を、情報として明確にみんなに発信し、組織で共有させなければならない。あとは、極めて簡単な事なのですが、どちらの方向に行くかという事を明確にする事だと思っています。 その中で、如何にしてやる気を起こさせるかという事も含めて、実際上は難しい事もありますが、取るべき手法はその二つだと思います。 また、やる気を起こさせる為には、色々なものがありますが、まずは人間関係を良くしておかなければならないと思います。上役として信頼されないとならない。その為には、組織の中で絶対に公平でなければならない。えこひいきをしたらダメだとか、それから、余り迎合してベタベタしてもダメだと思います。 昔の人は、部下を飲みに連れて行って、おごったりする事で、ギブアンドテイクみたいな関係が出来て、部下が付いて来るという事がありましたが、今の若い人は、そうした手法による関係構築を拒む傾向があるように思っています。逆に、若い人と一緒であっても、割り勘で飲む等して、一緒に話す時間を多く取る事も必要だと思います。 いずれにしても、何をやるか、どういう具合にやるかという事を明確に示す事が必要だと思います。
それから、昔は若い人達が、問題や案を持って来ると「自分で考えなさい」と突き返してしまうケースが多かったように思いますが、今は、問題がある案件を持って来たら、具体的に「ここは、こういう具合に直す」、「ここは、こういう具合にやる」といった具合に、大まかな指摘を明確にするべきだと思います。 そうでないと、誤った方向で無駄な作業を積み重ね、一生懸命頑張ったにもかかわらず、結果的に却下されてしまうような事につながり、やる気をなくしてしまう原因にもなってしまう。ですから、一生懸命に頑張って持って来たものは、出来るだけずっと、その人の案として通して行くような、そういう受け止め方をしなければならないと思います。 だからこそ、予め答えを導き出せるような指示やヒントを出せるようにしておく事がリーダーには求められるように思います。

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